罪と罰、上・下(ドストエフスキー)
私が二十歳の頃、ラスコーリニコフと同じように恋に、人生に、苦悩していた時にドストエフスキーの「罪と罰」を読んだ。読後、本当に頭をバットで殴られたような衝撃的な感動に打ち震えたことが、今もはっきりと脳裏に浮かんで来ます。残念ながら、私には娼婦ソーニアみたいな女性は現れませんでした。 それ以降、ドストエフスキーの亡霊に取り憑かれたように「カラマーゾフの兄弟」などの全作品を読破して、ロシア文学の世界にどっぷりとハマってしまいました。「罪と罰」が自己の救出と成長に加担し、今日の自分を形成したことは紛れもない事実なんです。
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