三島由紀夫展、昭和54年1月18日〜1月23日、会場・伊勢丹新宿店
あいさつ 絢爛華麗な数々の名作を残して逝った、作家三島由紀夫の偉大な業績をたたえて「三島由紀夫展」を開催いたします。19歳で処女短編集「花ざかりの森」を出版、東京大学から大蔵省に入り、まもなく文筆活動に専念するため退職しました。 昭和24年書き下ろし長編「仮面の告白」で戦後小説に新しいジャンルを開きました。その後、仏教と中世思想を現代文学の中へ溶かし込んで、日本文学を世界最高の水準まで引き上げた功績は高く評価されるものです。その作品の一つ一つが、ニューヨークタイムズ紙、ニューズウイークほか、フランス、イギリスではジード、バルザック、プルーストらに比較され「豊饒の海」は、今世紀最高の傑作と絶賛を受けています。 本展は初公開作品を含む600余点を一堂に集めて、世界近代文学史上に大きな足跡を残しました三島文学に焦点をあて、その美学と軌跡を浮き彫りにするものです。 毎日新聞社、三島由紀夫展企画委員会
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