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■ 青春の蹉跌(石川達三)

青春の蹉跌(石川達三)

石川達三は、昭和10年上半期、「蒼茫」で第一回の芥川賞を受賞しました。明治38年7月生まれ、昭和60年1月没。現在、彼の名前と作品を知る人は殆どいないと思います。
「青春の蹉跌」「骨肉の論理」「解放された世界」「四十八の抵抗」「幸福の限界・泥にまみれて」などなど、まだ20代の世間知らずの私にとって、石川達三のどの小説も面白くて、ほとんどの作品を夢中になって読みました。そして、それらの作品から、実に多くのごく普通の世間的な日常における人間関係の無常な世界を学ばせて頂いた、思い出深い作家です。