限りなく透明に近いブルー
1976年の懐かしい小説である。村上龍は私と同じ昭和27年生まれで、24歳の時の受賞である。約50年も前に読んだので、内容はもう何も覚えていない。 米軍の基地の近くで、音楽とドラッグ、そしてセックスに沈み込む若者たちの退廃的日々を描いた小説だ。 私の中で最も時代性を感じさせる芥川賞作品は、数多い中でも石原慎太郎の「太陽の季節」、村上龍の「限りなく透明に近いブルー」、最近では村田沙耶香の「コンビニ人間」、宇佐見りんの「推し、燃ゆ」であろうか? 最近、テレビで見る村上龍は、随分と年取って老けたなと感じて、ふと鏡を見ると、そこには村上龍と同じく、年取ってやつれた男の顔が写っていた。
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