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■ 佐川君からの手紙・舞踏会の手帳(唐 十郎)河出書房新社

佐川君からの手紙・舞踏会の手帳(唐 十郎)

パリ人肉事件に迫る衝撃作!芥川賞受賞
ある日、サンテ刑務所から一通の手紙が舞い込んだ。
「私の事件を映画化なさるそうですが、主演させてください」
面会を求めて渡ったパリで、奇怪な出来事の数々に翻弄されつつ、劇的想像力が照らし出す極限の愛、カニバリズム。
日本人留学生の佐川君がオランダ人女性、ルネを射殺した後、電動肉切き器で解体し、その肉片を皿に並べて、三十余りのカラー写真を撮ったという。1988年に起こったシリアルキラー、宮崎勉の幼女連続殺人事件は今もなお記憶しているが、1981年に起った衝撃的なパリ人肉事件をこの本を再び手にするまで、すっかり忘れてしまっていた。